臨床検査技師の給料が上がらない理由と今すぐできる対策

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『臨床検査技師の給料は、なぜこんなにも上がらないのだろう・・』と感じたことはありませんか?

厚生労働省の統計によると、臨床検査技師の全国平均給与は約500万円前後となっています。

しかし私もそうですが、地方の方や20・30代の方はもっと年収が低いのではないでしょうか?

『ボーナスが少なくて落ち込む』『同世代と比べて給料が低い』そんな悩みを持つ臨床検査技師は少なくありません。

この記事では、臨床検査技師の給料が上がらない3つの理由と、今日から実践できる5つの対策をまとめました。

今からできる収入アップのヒント』をぜひ参考にしてください。

臨床検査技師の給料どれくらい?

厚生労働省の賃金構造基本統計調査によると、臨床検査技師の平均賃金は時給換算・基準値で1242円、(放射線技師1397円、看護師1348円)となっています。

(厚生労働省 賃金構造基本統計調査 職種別平均賃金を時給換算

目次

臨床検査技師の給料が上がらない3つの理由

1.医療業界の給与体系の硬直化

・医療職は年功序列で給与幅が小さい(若いうちは給料が少ない)

・そもそも病院経営が厳しいことによる検査部門への人件費圧縮

2.需要に対して供給が多い職種

大学・短期大学・専門学校を含めて約80校が臨床検査技師の養成を行なっているとされています。

令和6年度(2025年卒業見込み)の臨床検査技師国家試験の合格者4340名、令和5年度(2024年卒業生)合格者3800名。おおよそ毎年4000人が臨床検査技師として働き始めています。

(令和6年度のデータは看護医療進学ネット、令和5年度のデータは進路ナビより)

全国で約5.5万人超の臨床検査技師(2020年常勤換算従事者数)からみても人材供給が多く、単価が上がりにくい構造になっています。

3.スキルの差が評価されにくい現場環境

制度的な評価軸の不在

・診療報酬制度上の評価が限定的

臨床検査技師の業務は診療報酬点数の『技術料』部分に当たりますが、医師の指示のもとで行う『補助的な行為』として位置づけられており、技師のスキルや経験に関係なく同一の報酬が発生します。

→ 要するに熟練した超音波検査士が精度の高い検査をしても、新人技師と同じ評価になってしまうのです。

チーム医療の中での裏方ポジション

医師や看護師が表舞台で、検査技師は裏方

患者さんと直接関わる時間が短く、『感謝されにくい職種』です。また、上司や他職種からも『目立たない=評価されにくい』傾向にあります。

→ 心理的にもモチベーションが保ちにくい要因

キャリアパスが限られている

昇進・昇給にスキルが反映されづらい

公務員病院や大病院では年功序列の給与体系が多く、『資格取得』『新しい検査導入』などを行っても給与アップにつながりにくい

→ やりがいと収入のギャップが生まれやすい

他職種との比較

看護師は手当・役職が豊富

看護師は夜勤手当・主任手当・看護管理職など評価と給料が直結しやすい構造がある一方、臨床検査技師にはそれが少ない。

→ 同じ医療従事者でも格差がある印象を受けやすい。

今すぐできる5つの収入アップ対策

1.資格・認定取得で専門性を高める

 超音波検査士、細胞検査士、二級臨床検査士、一級臨床検査士、緊急臨床検査士、認定輸血検査技師、

 認定臨床微生物検査技師、消化器内視鏡技師、認定臨床化学・免疫化学精度保証管理検査技師、

 認定一般検査技師、認定心電検査技師などの取得

2.転職で給与アップを目指す

・病院間の年収格差は50〜100万円。転職市場で給与アップを狙う

企業健診センター製薬系も視野に入れる

3.夜勤・当直を活用する

・夜勤のある病院の方が年間50万程高いケースも

・ただし、自分のライフスタイルとのバランスを考慮しましょう

4.副業・スキルアップで収入源を増やす

医療系webライティングなどの知識を活かす副業 → クラウドワークス、ランサーズ、ココナラなど

・資格や専門性をコンテンツ化する手段 → ブログ、YouTube、note

5.資産運用で給料以外の収入を作る

NISAiDecoを活用した長期つみたて投資

高配当株投資によるインカムゲイン

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給料を上げるためにやってはいけない3つの思い込み

1.『資格さえ取れれば給料は上がるはず』という思い込み

資格を取ることは確かにキャリアアップの一歩ですが、資格取得=即収入アップではありません。

病院の給与規定では資格手当が5000円〜1万円程度にとどまるケースが多く、努力に見合った昇給が期待できないこともあります。

また、資格だけを増やしても『実務経験』『転職市場での価値』といった総合的な評価が伴わなければ、給与交渉で有利にならないのです。

資格はゴールではなく、『専門性を活かせる職場選び』や『副業・コンテンツ化』とセットで考える必要があります

2.『病院勤めは安定だから動かない方がいい』という思い込み

『今の職場は安定しているから・・』と行動を止めてしまうのは、最大のリスクです。

医療業界も人件費削減の波を受けており、給料の伸びは非常に緩やかです。

同じ臨床検査技師でも、健診センター製薬会社検査センターへ転職することで、年収が

上がることも珍しくありません。

『転職=不安』と考えるよりも、市場価値を把握するために転職エージェントに相談すること自体が”収入アップの第一歩”なのです。

3.『副業は難しいし自分には無理』という思い込み

『副業=特別なスキルが必要』と思い込んでいませんか?

実は臨床検査技師の知識や経験は、医療系記事のライティングなど需要が高い分野にそのまま活かせます。

1日2時間副業の時間にあてることで、副収入を作ることは可能です。

この時間を作ることは簡単ではないと思いますが、何もしなければ現状は変わりません。

これからの厳しい環境にも対応していける能力と自信が、何よりも大事だと感じます。

最初はクラウドソーシングnoteなどの小さく始められる副業から試すのがおすすめです。

まとめ

臨床検査技師の給料が上がらない背景には、業界の給与体系や評価制度の限界があります。

しかし、資格の活かし方転職のタイミング副業など自分の行動次第で収入を増やす道は必ずあります。

大切なのは、『資格を取れば安心』『今の職場で我慢するしかない』という思い込みを壊し、

スキルを武器にしたキャリア戦略や複数の収入源を作る発想です

現状に不満があるなら、今日から一歩を踏み出し、未来の自分の価値を高める行動を一緒に始めてみませんか?

最後までお読みくださりありがとうございます。

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