定年後の働き方と暮らしのヒント ———無理なく続けられる仕事選び

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『これからは70歳まで働くことが当たり前の時代になる』・・そんな言葉を耳にする機会が増えてきました。でも実際には、体力や気力の変化、家族との時間、自分のやりたいことのバランスなど、考えたいことはたくさんあります。無理してフルタイムで働き続けるのではなく、年齢に合わせて働き方や暮らし方を少しずつシフトしていく。そうすれば、60代も70代も自分らしく心地よく過ごせるはずです。

この記事では、『無理なく続けられる働き方』や『暮らしの工夫』について、これからの人生を考えるヒントを私自身のプランも交えながらご紹介します。あなたのこれからの働き方や暮らしのイメージを描くきっかけになれば嬉しいです。

なぜシフトが必要なのか:3つの理由

1. 体力や健康に合わせる

若い頃は当たり前にできていた仕事のペースも、50代後半から60代になると体力面で無理が効くとは限りません。フルタイムや夜勤のような働き方を続けるのは負担になり、健康を崩してしまえば元も子もありません。働き方をシフトすることは『無理をしないで続ける』ための大切な工夫です

2. 生活スタイルや価値観の変化

子育てや住宅ローンが終わり、『生き方そのものを見直すタイミング』に入るのがこの年代。『もっと自分の時間を大切にしたい』『趣味や学びに力を入れたい』と思う気持ちは自然な流れです。これまでのような『働く中心の生活』から『暮らしのバランスを大切にする生活』へとシフトしていくことが、心の豊かさにつながります

3. 社会や働き方の前提が変わってきている

企業や社会も、かつての『定年=引退』から『70歳まで働くのが当たり前』へと移行しています。テクノロジーの進化、副業解禁、在宅ワークの広がりなど、年齢に合わせて柔軟に働ける選択肢が増えている時代です。『昔ながらの働き方』に固執せず、自分に合ったスタイルに切り替えることが、むしろ時代にあった生き方と言えるでしょう。

目次

シフトチェンジ後の働き方のイメージ

働き方をシフトする必要性はわかっていても、実際にはどんな形で働けばいいのか・・と迷う方も多いと思います。ここでは、勤務日数を減らしても無理なく続けられる働き方のイメージをいくつか紹介します。

たとえば、週5日フルタイムで働いていた方が週4日に切り替える、あるいはもう少しペースダウンする。もしくは、夜勤のない職場に転職する。こんなふうに勤務日数や夜勤を減らしても無理なく続けられる働き方を考えることは、これからの世代にとって現実的で大事な選択肢です。

勤務日数や夜勤を減らしても収入を確保する4つの仕組み

UnsplashChris Brignolaが撮影した写真

1. 単価を上げる

・エコー検査の必要な個人病院と契約し、自分の単価を上げつつ週3、4日働く

・病理検査の単価の高いバイトで週3、4日働く

・医療で培った対人スキル→健康コラム執筆、講座、相談業などへの横展開を考える

2. 収入源を複数化する

・臨床検査技師のバイト『健診(採血・心電図)、エコー、細胞診』

・在宅ワーク『ライティング、事務代行、オンライン講師、コミュニティー運営』

・趣味収入『ハンドメイド販売、電子書籍、お菓子販売』

・地域の単発仕事『イベント運営、見守り、送迎サポート』

小さな収入の柱を3〜4本持つと安心

3. 資産収入と支出設計

・NISA、iDecoの取り崩し、高配当株からの配当収入などで月数万円の下支えを狙う

・固定費の見直し(通信、保険、サブスク)で必要生活費のラインを下げる

詳しくは、年収400万円からどう増やす?臨床検査技師のための資産形成術

4. 制度・支援を活用しよう

これからは、就職再雇用だけでなく、”起業”という選択肢もこれからの働き方になります。

シニア就労支援の活用

最近は、国や自治体もシニア世代の就労を支援する制度を整えています。たとえば、『シニア就労支援制度』と呼ばれるものがあり、60代以降でも自分に合った働き方を探しやすいようにサポートしてくれます。職業訓練、再就職相談、短時間勤務の求人紹介などが含まれており”まだ働きたいけれどどう動けばいいかわからない”という方に役立つ仕組みです。

実際にどんな制度があるのかは、厚生労働省お住まいの自治体の公式サイトからチェックできます。参考リンクを載せておきますので、気になる方は確認してみてください。

厚生労働省高齢者雇用対策ラボ

厚生労働省中高年層(ミドルシニア)専門窓口

地域起業支援制度の活用

 最近は地域ごとにシニアや女性向けの起業支援制度も増えてきています。『起業』というと大袈裟に聞こえるかもしれませんが、実際には小さなお店を始める、趣味を仕事につなげる、地域のニーズに応える活動をするといった身近な取り組みをサポートしてくれるものです。自治体商工会が、無料セミナー、専門家の相談、補助金制度などを用意していることも多く、ゼロから一人で考えるよりも安心してスタートできます。”これからの人生は自分の好きなことを軸に働きたいと考える方にとって、地域の起業支援は大きな味方になります。

特に近年は、女性起業家向けの補助金や、助成制度も各地で用意されていて、趣味や特技を活かした小さな事業を形にする後押しが増えています。『自分らしい働き方を続けたい』という思いを持つ方にはこうした地域の起業支援を活用するのも一つの道です。

人間関係もシフトする(ゆるいコミュニティ+少数の親友)

UnsplashHannah Busingが撮影した写真

年齢を重ねるにつれて、人間関係のあり方も自然と変わっていきます。若い頃のように広く人脈を広げたり、無理に嫌な相手と関わったりする必要はありません。むしろこれからは、自分が安心できる”ちょうどいいつながり方”を選んでいくことが大切です。

たとえば、趣味や地域活動を通じたゆるやかなコミュニティは、心地よい距離感を保ちながら社会のつながりを感じられる場になります。一方で、困ったときに相談できる少数の親友は、日常の支えとして大きな存在になるでしょう。人間関係もまた”量より質”。これからの人生は、広さよりも深さ、無理のないつながりを大切にすることで、より豊かな時間を過ごすことができます。

私の未来プラン

65歳までの自分に向けたイメージ

・少しずつ週4日の働き方にシフトしていきながら、新しいことに挑戦(副業、新しいゆるコミニュティ)

・収入の柱を少しでも増やしておく

・資産の取り崩しの練習を少額から行う

・66歳以降も続けられる仕事や活動を意識し、人脈や情報収集を広げておく

66歳〜70歳までの自分に向けたイメージ

・さらに働く時間を減らし、週2〜3日の午前中勤務で人と関わる

・ゆるコミュニティの人と楽しくつながる

・ボランティア活動をして誰かの役に立つ

・筋トレを増やし体力の低下を防ぐ

・副業を収入の柱として稼げるようにしておく

・資産運用の取り崩しを行う

生活費をカバーしつつ、自由な時間を増やして、『自分のやりたいこと』『人との心地よいつながり』に時間を使う

このように『労働収入+資産収入+副業収入』の3本柱にしておくと、働く時間を減らしても安心感があります。

もらえる年金額も減っていくでしょうから、プラン変更も含めどこまで達成できたのか、これからの経験を記事にしていきたいと思います。

まとめ

これからの人生は、頑張りすぎなくてもいいのかもしれません。働き方も人間関係も、年齢に合わせて少しずつ形を変えていけば、無理なく続けていけます。週に何日働くか、どんな人とつながっていたいか。それを自分で選べることが、これからの時代の大きな自由です。そのためには、少しでも自分の未来を明るいものに変えていこうとする行動力が必要です。

健康な体と少しのお金を持って、大事な自分の時間を大切な人と心地よく過ごしていくこと。60代も70代も、自分らしいペースで細く長く楽しんでいける暮らしを、一緒に描いていきましょう。

最後までお読みくださりありがとうございます

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