お金より大切?50代からの”筋肉貯金”で未来の体を守る

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50代になると、何となく体が重く感じたり、階段を登るだけで息が切れたりすることはありませんか?実は将来の安心はお金の貯金だけでなく、”筋肉の貯金”でも作れるんです。特に筋肉は、年齢とともに減っていく”使える資産”。鍛えれば何歳からでも取り戻せる一方で、放っておくと加速度的に失われてしまいます。本記事では、筋肉研究の第一人者・石井直方さんとNHK『みんなで筋肉体操』の谷本道哉さんの知見をもとに、筋肉貯金の大切さと毎日の習慣に取り入れられるアイデアをご紹介します。50代からの健康と暮らしをデザインするヒントにしてください。

筋肉は20代から減り始める

谷本道哉先生によると、上半身にある腕の筋肉は20歳を過ぎ、年を取ってもあまり変化がないのに対して、下半身の太ももの筋肉は20歳を境に減りはじめ、歳を重ねるとともにどんどん衰えてしまうとのことです。特に太ももの前面にある大腿四頭筋は減りやすく、80代になると25歳の頃の半分近くにまで減るという報告もあるほどです。30歳を過ぎると、筋肉細胞は死滅を始めます。しかし、ここで悲観する必要はありません。谷本先生は『筋肉は鍛えれば何歳からでも大きく、強くできる』とも語っています。つまり筋トレを始めるのに”遅過ぎることはない”のです。50代の今から筋トレを始めて筋肉貯金をしておくことで、70代・80代を筋肉資産の残った状態にすることができるのです。

目次

筋肉は人生の資産になる

一方、石井直方さんは筋肉を『ライフデザインの基盤』と位置付けています。筋肉があると、体が自由に動くだけでなく、趣味や旅行を楽しむ気力も湧いてきます。逆に筋肉が減れば、動きが億劫になり、外出や人との交流も減っていきがちです。石井さんは『お金があっても、体が動かなければ人生の選択肢は狭まってしまう』と強調します。まさに筋肉は”使える資産”。老後資金と同じように、今から少しずつ積み立てておく価値があるのです。少ない運動量で大きな効果が得られる『スロトレ』などの実践しやすい方法を紹介し、誰でも取り組めるように提案されています。

血液検査と筋肉の関係

血液検査の数値・・たとえば血糖値、HbA1c、中性脂肪、LDLコレステロールなどは、筋肉量に大きく影響を受けます。筋肉はブドウ糖を取り込む”大きな貯蔵庫”であり、”消費先”でもあるからです。同じ生活習慣でも『筋肉が多い人』と『少ない人』では、検査結果(血糖値や中性脂肪の数値)が違って見えることがあります。健診結果に一喜一憂する前に、『筋肉という土台』を整えることの大切さをぜひ意識してみましょう。

筋肉量の維持に関わる栄養状態

アルブミン体のタンパク質栄養状態の指標。低下すると筋肉減少(サルコペニア)のリスクが高まる
コレステロール・中性脂肪筋肉量が増えることで脂質異常症の予防効果も期待できる

エネルギー代謝との関係

血糖・HbA1c筋肉は糖を取り込んで燃やす『最大の消費組織』。筋肉量が少ないと糖尿病リスクも高まる

血液検査の結果は自分の体の状態を知ることのできる簡単な方法です。食事でタンパク質を取ること、運動で筋肉を維持することは、数値を安定させる近道です。

毎日の習慣に取り入れる”筋肉貯金”

『筋肉貯金』というとジム通いや激しい運動を思い浮かべがちですが、実際には日常生活の中に小さな工夫を取り入れるだけでも十分効果はあります。

・歯磨き後にスクワット10回する

・テレビCMになったら太もも上げをする

・トイレに行ったら、出る前にかかとあげ10回する

・電話がかかってきたら、立って歩きながら話す

・エレベーターを使わず階段を使う

・電車やバスで座らず立つ

・キッチンで煮物を待つ間につま先立ち

・バスの待ち時間にかかとの上げ下げ

・寝る前に布団の上で軽い腹筋

これらは全て『時間を取らずにできる筋トレ』です。

特に日光を浴びながらの散歩は、筋肉だけでなく骨の健康、そして心の安定にも役立ちます。日の光を浴びると分泌される”セロトニン”は『幸せホルモン』と呼ばれ、夜には睡眠ホルモンの『メラトニン』に変わって質の良い眠りをサポートしてくれるのでおすすめです。

筋肉貯金にも落とし穴がある

ここで覚えておきたいのが『貯めた筋肉も、使わなければあっという間になくなる』という事実です。お金の貯金と同じで、ただ寝かせておくだけでは”目減り”していきます。筋肉も日々の生活の中で動かし続けてこそ、初めて維持できます。筋肉貯金は『貯めて終わり』ではなく、『利息をつけるように動かし続ける』ことが必要なのです。

長期間休むと体力低下が加速し、特に50代以降は”リカバリー力”も落ちます。だからこそ『続けられる無理のない運』を習慣化することが重要なのです。また運動だけでなく、タンパク質が足りないとうまく筋肉を作れません。節約生活で食事を簡素にし過ぎると、せっかくの努力が無駄になります。タンパク質もしっかり食事で取り入れましょう。

運動を習慣化するためのアイデア

小さな積み重ねを可視化する

・カレンダーに⚪︎をつける

・アプリで歩数を管理する(CokeONコークオンは小さなご褒美もあるのでおすすです)

環境を整える

・ヨガマットを見えるところに広げておく→ 片付けてからやるがなくなる

・スマホのアラーム名を『スクワット10回』に設定する

楽しさを取り入れる

・好きな音楽を聴きながら、YouTubeを見ながら運動する

・押し活やドラマを『運動とセット』で楽しむ

筋肉貯金を続ける上で、やり方も大事ですが『続ける工夫』の方がより大事です。行動しやすい環境の工夫、音楽やドラマと一緒に楽しむ、自分の頑張りをカレンダーに記録するといった工夫も効果的。こうした習慣化の仕掛けを使って、筋肉貯金を無理なく積み上げていきましょう。

まとめ

50代を過ぎると、『もう今さら・・』と思ってしまうかもしれません。でも筋肉は、何歳からでも鍛え直せる”貯金箱”のような存在です。しかもお金の貯金と違って、貯めれば貯めるほど体を軽くし、心を前向きにしてくれます。ただし、筋肉貯金は『貯めて終わり』ではなく、日々の生活の中で少しずつ積み上げていくことが大切。散歩や階段の上り下りといった小さな習慣を続けるだけでも、未来の自分はきっと大きな違いを実感できるはずです。

想像してみてください。

・70代になっても背筋を伸ばして歩ける自分

・孫と一緒に公園を走り回る自分

・旅行先の階段や坂道を笑顔で登れる自分

そんな未来は、決して特別な人だけのものではありません。今の一歩がその未来を作ります。お金の投資と同じように、体への投資も惜しまずに。今日の行動が、明日のあなたを支えます。未来の自分に『ありがとう』といってもらえるように、今から筋肉貯金始めてみませんか?

最後までお読みくださりありがとうございます

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